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『先に生まれただけの僕』、で触れられていた“奨学金問題”について大学生がいろいろ書きなぐった

こんにちは。僕です。

 

最近気になった話題にこんなものがありました。

 

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僕はこのドラマは見ていませんが奨学金問題が取り上げられてちょっとした話題になっているようです。

 

奨学金をもらっている身としては身近な問題ですが、そうでない人にとってはあまり身近ではない、奨学生ですらこの仕組みをわかっていない人が多いようです。最近では大学生の半分以上が奨学金精度を利用しているといいます。今回はこの奨学金問題について書きなぐっていきます。

 

この記事を書いている人の経済事情

 

 奨学金とは?

 

奨学金(しょうがくきん)とは、能力のある学生に対して、金銭の給付を行う制度である。奨学金の厳格な定義としては、学業成績等が優秀な生徒・学生に対して、修学を促すことを目的とするため、返済義務が全く無い給付奨学金英語scholarships)の事をいう[1]

もっとも、このような厳格な定義の下で奨学金事業を運用すると、選抜される給付対象者が著しく少なくなるため、通常は、学生支援の制度趣旨に鑑み、奨学金の定義を無利子ないし低金利を伴う貸与も含めることで、幅広い層が奨学金事業対象とする。(Wikipediaより引用)

 

今さら定義を確かめる必要はありませんが奨学金は主に経済的余裕のない人に対して金銭を与える制度のことです。

 

奨学金には返済の義務のない給付奨学金と返済の義務のある貸与奨学金の2種類があります。正確な割合はわかりませんが給付型奨学金をもらっている人の割合は1割以下であり、ほとんどの人が貸与型奨学金をもらっているようです。

 

奨学金の現在の制度には以前から様々な意見がありました。「給付型奨学金を増やすべきだ」、「貸与型奨学金は実質学生ローンじゃないか」などありました。ここから僕の考えを述べていきます。現在の日本では貸与型奨学金が中心なのでその話題が主ですがあしからず。

 

 

借金は悪なのか

 

借金とは

借金や負債のことを英語でleverage(レバレッジ)と呼ぶことがあります。レバレッジとは日本語で「てこ」のことです。小さい力で重いものを持ち上げられるあれです。なぜこのような呼び方をするのでしょうか?

 

会社などにたとえて考えてみましょう。会社なども事業を進めるときに借金をしますがなぜ借金をするのでしょう?それは持っているお金自己資本)と借金を合わせるとより大きな事業ができるからです

 

例えば工場に機械を導入するとします。この会社の持っているお金が一億円だとします。このままでも機械を導入することができますが、一億円をどこかから借りて2億円で機械を買うとどうでしょう。単純計算で2倍の機械を導入できます。すると工場での製品の生産が2倍になり、売り上げや利益が倍増するかもしれません。借金をすることで自分の持っている力より多くの力を出すことができ、利益を多くすることができます。

 

奨学金もこれに似ています。お金がなく大学に進学できない場合、学歴は高卒になります。借金をすることで学歴を大卒にすることができ、多くの場合給料が増えます。

高卒と大卒では初任給が4万円ほど違うのが一般的ですが、これを1年間で換算すると、48万円の違いになります。高卒の人の平均生涯年収は約2億4千万円です。一方、大卒の人の平均生涯年収は、約2億8千万円とも言われます。その差は4000万円。高卒の人のほうが、大卒に比べて4年ほど勤める年数が長くなりますが、大卒が会社の中で昇進し、給料も上がっていくのに比べて、高卒の場合はあまり給料があがらず、最終的にこれほど大きい差になってしまうということもあります。

生涯年収だと差はどれぐらい? 高卒と大卒の平均年収を比較してみた | 社会人ライフ全般 | 社会人ライフ | フレッシャーズ マイナビ 学生の窓口

 

医歯薬系を除き総学費が4000万円を超えることはないためこの結果を見る限り貧乏な人でも大学進学をしたほうが豊かになれるといえます。

 

ですが果たして本当にそうでしょうか?

 

借金を返済できない場合

 

先ほどの会社の例もありましたが会社も設備投資などで借金をしたものの売り上げが伸びずに借金を返済できないことがあります。当たり前のことですが借金をしたからと言って必ずしもうまくいくとは限りません。借金は諸刃の剣なのです。

 

学生についても似たようなことが言えます。大学を卒業したものの就職できない、勤め先の会社が倒産した、リストラや減給をされた、病気になり働くことができなくなったなどの理由で収入がなくなってしまうことがあります。将来の自分がどうなるのかなんて今の自分にはわかるはずもありません。

 

少し乱暴な言い方をすると奨学金は一種のギャンブルなのです。極端な話高卒と大卒の給料が全く同じだった場合ここまで多くの学生が奨学金を借りるということはないでしょう。学生はこのようがな考えも頭の片隅に入れておきましょう。

 

貸与型奨学金は真の意味での”奨学金”なのか

 

たまに聞く意見として「修学を促すことが目的だから給付型以外は奨学金ではないのではないか」「奨学金を有利子で貸し付けることは貧困ビジネスの一種なのではないか」という意見を聞くことがあるので僕の意見を書いていきます。

 

僕個人としては貸与型奨学金は真の奨学金ではないという考えです。別に貸与型奨学金が悪いと言っているわけではありません。

 

奨学金の定義に、成績が優秀な学生に修学を促すことを目的とすると書いてある以上貸与型奨学金がこの定義を満たすとは考えられません。民間の奨学金の中には比較的高い金利で貸し付けているとこともある以上、貸与型奨学金(特に有利子)については「学生ローン」「大学ローン」という名前のほうが適切でしょう。ローンという言葉をつけることで日本の奨学金が借金であるとの認識を多くの学生が持つようになるでしょう。そうすることで多少は学生の意識も変わるのかもしれません。

 

奨学金貧困ビジネスの一種だという批判もこのように奨学金が借金であると強調することで減少するでしょう。奨学金法人が金貸しをしていると宣伝することで何も考えずに奨学金申請をすることが少なくなり、資金繰りがよくなるかもしれません。

 

 

日本学生支援機構は悪なのか

 

この貸与型奨学金の話をすると、「日本学生支援機構は給付型奨学金を増やすべきだ」「返済の滞納でブラックリストに入れるなんて凶悪すぎる」などの問題点を指摘し批判する人もいます。

 

確かに日本学生支援機構奨学金制度にはいくつかの問題点があると思います。

平成27 年度予算における事業規模は貸与金額が約1 兆1 千億円、貸与人員は134 万人に上り、また、第一種奨学金と第二種奨学金の貸与金額の比率はおよそ1 対2.5となっています。

 「貸与型」奨学金について - JASSO

 

これによると第一種奨学金(無利子)の利用者は全体の3割弱しかいないことになります。これは実質的な融資であり国に戻ってくるお金です。さらに第二種では利子も戻ってくるわけですからこれでは”詐欺だ”、”貧困ビジネスだ” と誤解されてもおかしくないでしょう。こんなのをscholarshipって言ったらアメリカだったら訴訟起こされるぞ

 

僕は先ほども言った通り貸与型奨学金は「学生ローン」というべきだ、との立場です。僕も高校生の時には「学生支援機構は貧しい学生から金を巻き上げているくせに社会から非難されることなく、むしろ称賛されている。本当にボロイ商売だ」と思っていました。ですが仮にこの事業が金融事業だとしたらどうでしょう?

 

奨学金を借りたものの様々な事情により返済が困難になることがあります。これは必ずしも学生だけの責任ではなく、社会情勢や運によっても左右されるものです。ない袖は振れないので返済できなくても仕方がありません。こんなとき銀行や消費者金融はどうしているでしょう。高い利子をほかの返済者からとるのです。

 

一般に銀行でローンを組む時に土地などの担保や頭金を持っていない人は持っている人より高い利子を取られます。土地を担保にする場合、返済できない場合はその土地をもらえばいいので銀行は損失を少なくできます。クレジットカードの分割払いも分割回数が多いほど利息が高くなるのもほぼ同じ理由ですね。分割回数が多いほど債務者が途中でバックレる可能性が上がります。

 

 ちなみに法律では借入枠が10万円未満であれば20%、10万円以上100万円未満であれば18%、100万円以上であれば15%が金利の上限です。消費者金融の場合ほぼほぼ上限に近い金利が適応されます。無担保で貸す場合は資金の回収率が下がりますからね。

 

いろいろなところでの借入金利を見てきましたが奨学生はどの状況に一番近いでしょうか?

 

多くの場合奨学生は金銭的に余裕がない家庭のひとが多いはずです。無担保で資金を借りている(自分の未来を担保にしている?)わけですから消費者金融から借りているというのが状況的に一番近いはずです。

 

日本学生支援機構の第二種奨学金の利息は年3%(在学中は無利子)ですので、消費者金融の利息と比べるとはるかに良心的であるといえるでしょう。実際、日本学生支援機構奨学金のおかげで進学できている人も多いので一定の社会貢献はしていると思います。このような貸し付けが「学生の修学を支援している」とは必ずしも言えませんがこれを理由に日本学生支援機構を非難するのはお門違いでしょう。

 

最後に

 

僕の考えをまとめると

 

  • 未来のために借金をすることは必ずしも悪いことではないがリスクもある
  • 奨学金はある種のギャンブルだ
  • 日本の奨学金事業は実質的な「学生ローン」だ
  • だからと言って奨学金法人を非難するのは的外れだ

 

とまあこんな感じです。ちなみに「奨学金を借りるのは自己責任だ」という意見がありますが、これには賛同しかねます。なぜなら奨学金を借りている人は自分の意志で借りているわけではなく、経済的な事情によって借りざるを得ないからです。結局今奨学金を借りずに大学行っている人も家庭が経済的に余裕があるから借りていないんですよね。

 

 

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以上「『先に生まれただけの僕』、で触れられていた“奨学金問題”についていろいろ書きなぐった」でした。

 

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